78歳の筋肉 | 閉門即是深山(菊池夏樹) | honya.jp

閉門即是深山 509

78歳の筋肉

2024年、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます!

この6月に78歳になる。
昨年初夏に左腕が上がらなくなった。何かの拍子に「痛い!」と叫び声が出そうになる。私の住まいの最寄り駅の改札付近に保険がきく整骨医院が出来た。週1で通っている。まっ、15分程度の治療だから、気休めであろう。最初に「80肩になったみたいです」と言うと「四十肩ですね」と言われた。年齢は関係なく、保険制度では、四十肩と言うらしい。

風呂場の鏡に映る自分の胸を見た。ちょうど胸と腕の付け根あたりの皮膚がたるんでいる。以前は、胸の筋肉もパンパンであった。75歳を過ぎるとタルミが出始める。私は、70歳を過ぎてもダンベルやエクスパンダで筋肉を維持していた。が、昔の方法で腹筋を鍛えていたら、救急車に乗る羽目になった。

41歳ころだったか、胆石をとる手術をした。30数年も昔だ。当時は大手術で、胸のあたりから、お臍までまっすぐ手術跡が残っている。救急車で大病院に運ばれ、即手術となった。医者の話では、以前の手術の胆のうあたりが綻び、そこに別の腸が入ってしまったようだ。朦朧としている私に「何か思い当たることをしなかったか」医者が訊いてきた。やっとの思いで「腹筋の筋トレを!」と、答えた記憶がある。手術は、上手くいったらしい。後で医者から「歳だから無理をしないように」と言われた。躰は、自分で出来るだけ維持をする努力をしなければならないと思って、全身の筋肉トレーニングを始めた矢先である。心が萎えた。心が折れた!ひとは毎日一万歩スタスタと歩けばいいというが、週に2度くらいはクリアするが、毎日とはいかない。老人なのだ。

前回も書いたが、私の趣味のバンドが今年の暮れに六本木の100名規模のライブハウスでライブを行う予定にしている。もちろん、20曲近くの楽曲の選択と、その音合わせを昨年の暮れから始めたが、一番大切なのはドラマーとしての躰作りだ!音響の良いライブハウスで、それにドラムにも何本もマイクが付いている。よく会場近くに行くと、バスドラムの音が聞こえてくる。それだけで音楽の好きな人は、心が浮き立ちワクワク感を感じる。「さぁ、これから酒を飲みながら音楽を楽しむぞ!」の前哨戦みたいなものだ。まさか、78歳のドラマーが敲くとは思ってもいないだろう!ドラムの技術も大切だし、他の楽器との和も大切だが、楽器を弾く体力が一番大切だと思う。お客の躰の中に音を入れる力は、ミュージシャンの躰の筋肉なのだ。年をとって枯れた音もいい。しかし、筋肉を維持して枯れた音を出せれば本物なのだと思う。

ライブには、10か月以上時がある。ダンベル、エクスパンダ、腹筋が出来ない78歳にとって、筋力をつけるには、とても難しい!ゴルフ、テニス何でもそうだが、背筋や躰がピシッと真っ直ぐにならなければならない。大谷翔平君のように筋肉造りの出来る歳ではない。それは、他の部位を壊すことになる。で、昨年の暮れから、スケジュールを決めて「筋電メディカルEMS(筋電気刺激)」の力を借りることにした。老人には、もってこいだ!