オリ・パラのゆくえ| 閉門即是深山(菊池夏樹) | honya.jp

閉門即是深山 370

オリ・パラのゆくえ

前回のこのブログで書いたが、オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会長の問題発言、女性蔑視発言が大問題になってくれたのは喜ばしい!

IOCでさえも、最初のコメントを取り消し「問題発言である」とのコメントを出し直した。これは、日本にない勇気ある行為である。
日本の議会、代議士の発言は、自らの考えより役人の考えを言うことが多い。役人たちは、入所する前は大きな志を持って役人の道を模索するが「大きなモノには巻かれろ」という具合に教育されていくうちに、先輩たちが一度決めたことを覆してはならじ、と教えられて自分では「変だな!」と思いながらも国民を無視する方向でも進んでしまう。

私は、決してアメリカ贔屓ではないが、アメリカの大統領システムは悪くないと思う。大統領が変われば、役人たちの立場も変わるわけだから、変な拘りを持っては身の危険が生じるわけで、国益及び国民の為を正義とする方向を模索する。たしかにトランプ政権の時は、アメリカのシンボル民主主義を疑うことは、多々あった。が、アメリカ国民のバランス感覚によって正常化するに違いない。

しかし、日本は違う!たしかに他国と違って“血を流して勝ち取った民主主義及び自由”ではないからだろう。日本人には「お上」という感覚がまだ残っているからかも知れない。日本の役人の世界は、時代に追いつけていない部分が多い。それは、特に差別や侮蔑に出てくるし、「俺様たちが、アホな国民を助けてやっている!」という気持ちの表れがあるからだろう。

私の父は、東大の土木を卒業した。亡くなるまで唯一の親友も東大を出て、彼の父が経営をしていた鉄鋼関係の会社を継いだ。時たま、私は、彼らの話を聞いていたが、東大の悪口「あんな大学は、いらないね」という言葉を多く耳にしたのを思い出す。東大の使命に役人造りがあるからだろう。「あんな大学があるから日本がおかしくなるんだ!」彼らの持論だった。

今回の安倍内閣、菅内閣にも言えることだが、日本人の心のバランスがおかしくなって来たのは、事実だ!新型ウイルスのコロナが暴れまくっていた頃に、GO TOキャンペーンなどやって、多くの死者を出しながら平気な顔をしている菅総理の顔を見ると反吐が出る。経済界の権力、菅総理は、国民の死を選んだことになる。国民もいけない!GO TOキャンペーンにのって燥いだ国民は、反省すべきだろう。

話を戻す!オリ・パラが出来るか出来ないかは、国民がうすうす感ずいて答えは出している、今、血税を使い果たした責任を取りたくないために、敢て進もうとする輩が怖い。選手たちには罪が無い。そのために命をかける如く練習に励んでいるのだから、やって欲しいのが人の情だ。問題は、立場の保全、責任転嫁、金儲けの喪失を考えている輩の非人道的な考え方が恐ろしい!

女性に対する侮蔑的発言を即座に糾弾できない人々を押した選挙民の顔、今どんな顔をしているのだろうか?私は、老人である。出来る限りひと様に「害」を加えないように注意をして生きてきた。それを老人だからと言って「老害」とひと括りにされては叶わない。
老人差別である。
老人が老人を差別する。日本は、呆れた国になってしまったのだろうか?