LINEで、パニック! | 閉門即是深山(菊池夏樹) | honya.jp

閉門即是深山 503

LINEで、パニック!

「そのままだとLINEが使えなくなるって知っていた?今ね、僕のスマホでは、パワー不足だからバージョンアップしてもらっていたんだ!今日10月31日だよ、明日から使えなくなるかもよ!今日中にやっていた方がいいよ」

夕方まで書き物をしていると、珈琲と煙草のセットが無性に欲しくなる。終えて、いつもの喫茶店に飛び込んだ瞬間、マスターがボクに向かって言った言葉だった。傍にこの喫茶店で出会ったボクの一番若い友人が、マスターのスマホと格闘した疲れを癒していた。私は、急に心配になった。

約ひと月前から、LINEの情報は知っていた。が、果して操作をしたか、どうかを覚えていなかった。少しパニックを起こしたのかも知れない。きっと沢山の機能をコンピューターは持っていることは知っているが、メールと原稿書き、たまに趣味でやっている音楽の音源をYouTubeで聴くぐらいしか使わない!使えないのだ。2~3度あったが、ボクの使用の仕方の間違いでパソコンの中にある大切なデータを全て宇宙のどこかに追いやってしまったことがある。怖いのだ!ほとんどの老人がそうだと思う。
スマホも、子供や孫に“変なことしちゃダメだよ!” “よけいなことしただろ、だからこうなったんだ!どこも触っちゃいけないってあれほど言ったじゃないか!” など言われて、また “こりゃ、詐欺だよ!まさか開かなかっただろうね、開いたらウイルスに侵されて親父のスマホだけじゃなくて他人にも迷惑がかかるんだぞ!” なんて言われでもしたら、怖くてなにも触れなくなる。
特にLINEなどは、どうしたら繋がるかも知らないのだ。ただ“LINEをしようよ”“入れるやり方を知らないんだよ”“やってあげるよ!”なにも判らないまま、目の前でチャチャっとやってくれて“はい!”と渡される。わかんない!LINEを開き、返事を書く“これだけしか出来ない。が、かなり大勢の人と繋がっているようだ。中にはLINEしか連絡のとれない人もいる。明日からLINEが止まったらどうしよう!と、パニクった!

若者の友人が、ちょっとスマホ見せて!やってあげるよ!”かえって、らくらくホンは難しいよね!“自分のスマホで検索しながら、私のスマホを操作してくれている。私は、なすすべもなく珈琲と煙草を前に席に座る。立ち上がると”座ってて“と言われる。確かに、懸命にスマホと戦ってくれている若者からみれば何も出来ないボクが、そばに居られるのは邪魔だろう!LINEから続けて使うか否かの同意書が画面に送られてきてるはずですよ!同意しました?若者が、スマホをいじりながら聞く!スマホの文字は老人には小さく、言葉もデバイスとかプラットホームとかのIT用語の連続で解らない!そして、息子からは”変に同意しちゃだめだよ!“と言われているから、見もしないでスルーしてきた。
3時間経った。ドウドウ巡りですね。承認番号は取れたんですが、書き込む欄が出ない!代わりに赤字で同意した可能性があると出ます。諦めて、家で家人に遅くなった訳を話した。私、今日docomoでやってもらって来たわよ、前からやれと言ってたじゃない!

そういえば、いつだったかdocomoに立ち寄ったことを思い出した。内容は覚えていない!自分勝手に提携して不親切だよね!年寄には「同意しない」とだけチェック出来る方が良いのに!