OLD | 閉門即是深山(菊池夏樹) | honya.jp

閉門即是深山 295

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最近楽しみが増えた。昨年の秋口に、ガラ携からスマホに変えたからだ。
なんで今ごろ、そんな話するねん!と、若い人は言うかも知れない。が、古い人間の私は「どうせ電話機能とメール機能しか使わないんだもの。それに、ガラ携は電話がかかってくればすぐに出られるしな、スマホだと電話に出るにも、いろんなボタンを押さなければならない!ありゃ、電話機じゃなくて、ポケットに入るコンピュータだよ」そんな言い逃れをしていた。

たしかに、自分が認識していた通り電話がかかってきて直ぐに出られたことが今でもない。ポケットに入れて、バイブ機能にして持ち歩いてはいるが、バイブで震えているのに気付くのが、ちょいと遅い。下手をすれば、もう切れているし、震えているのにも気が付かない時がある。
じゃ、何かの音で教えてもらえばいいじゃないか、と言われればその通りなのだが、耳が悪い年寄りにとって、あのぐらいの音量ではやはり気が付かない。特に東京では、静かな所が無いのだ。ショッピングセンターの中だと店々が大音量で曲をかけているし、地下鉄の中でも私が気付かず廻りの方が嫌そうな顔をこちらに向ける。
それなら、そんな時こそバイブ機能を使えばいいじゃんと言われそうだが、頭の回転も古くなっているから、そうは問屋が卸してくれない。シニア、オールドマンにとって幾ら私が買った「らくらくホーン」でもけして、楽々では無い。それに、料理やスイーツを写真に撮って残す趣味もない!

じゃ、なぜ変えたのかと言えば、どうも音楽を買ってあの小さな箱の中にいつでも整理しておき、どこでも聴けると聞いたからであった。車の中でもブルートゥースで聴ける。
わたしは、現在ドラムでジャズを習っている。暇な時は、練習の為にジャズを聴きたい。昔から現在までの日本のポップスも好きだから、好きなポップスも集めたい。山口百恵からサザン、小野リサからJUJU、いいねぇ。次は、演歌。森昌子引退しちゃうんだと買い、坂本冬美の「火の国の女」は私の祖先の地の曲だと買い、子供の頃、こんなお姉さんがいたらいいなぁと、大ファンだったザ・ピーナッツを買い、好きな演歌をカバーしてるジェロを買う。18歳の時にバンドを4年間組んで奏でたベンチャーズやカーペンターズ。若い時にディスコで踊ったサム&ディヴ、オーティス・レディング、ウイルソン・ピケットなどのR&Bも入っている。ラテンは、キャロル・キャンディのハバナやポスト・モンローのロックスター、サンタナ。好きなマシュ・キャナダなどは、セルジオメンデスや小野リサ、由紀さおりと違ったバージョンもあるし、イパネマの娘は、ヘレン・メリルを含めて何曲入っているのか判らない。持っていたCDを取り込んで、また買っちゃったダブった曲も多い。今組んでいるバンドの課題曲もある。
一応、プレイリストに整理しているが、「By By Nacky」の項目は、私の葬儀用にある。