閉門即是深山 １２４
ローカル情報
前回のこのブログに、落語界の気鋭 春風亭小朝師匠が４月２５日の月曜日に新宿の紀伊國屋ホールで私の祖父・菊池寛の作品を出し物として高座に載せてくれるという情報を書いた。開演の時間は、夜の６時半。もし、時間等詳しくお知りになりたい方は、小朝師匠の事務所春々堂（０３－５４４７－２１３１）にお訊き頂きたい。
あのブログを書いた後、すぐに春々堂の小朝師匠のマネージャー氏から私の携帯に電話が入った。新宿の件をブログに書いたと話すと喜んでくれた。新宿に私をご招待くださるという。しかし、その電話で私は、言わずもがなのことを言ってしまった。マネージャーと同じ内容を、迂闊にも演劇評論家の関容子さんからメールをもらったと話をしてしまったのだ。そして、そのマネージャー氏を恐縮させてしまった。氏は、私に連絡するのが遅かったと思ったに違いない。そうではないのだ、関さんが得る情報が早かったし、また直ぐさま連絡をしてくれたのだ。関さんが悪いのでもない。関さんも、私に似て直ぐに教えないと忘れてしまうと思ったに違いない。似た年齢だから、よく判る。
そんなこんなでマネージャー氏のお顔を潰してしまった。そこで、東京にご在住の読者にはまことに悪いが、その後マネージャー氏から送られてきた一枚のパンフレットをこの場を借りて写し書いておこう思う。せめてものマネージャー氏へのお詫びでもある。
このブログをどのくらいの方々がお読みか皆目見当がつかないが、東京在住の方から「読んでるよ！」とお声がかかる。また、私が菊池寛記念館の名誉館長をしている高松在住の方々からも同じような言葉を聞く。
今回は、高松ローカル情報であるから、東京やその他の地にお住まいの読者は、この辺でお止めになっても仕方がない。
パンフェレットの表面から紹介しよう。
サンポートホール高松共催事業
『春風亭小朝独演会──菊池寛が落語になる日──』
サンポートホール高松第１小ホール
平成２８年３月１１日（金）
昼／開演１４：００（開場 １３：３０）
夜／開演１８：３０ (開場 １８：００)
全席指定（税込）3,500円 チケット一般販売 平成２８年１月１７日（日）
[主催]春々堂 [共催]公益財団法人 高松市文化芸術財団
[後援]高松市／高松市教育委員会 [協力]菊池寛顕彰会／菊池寛記念館
裏面には、春風亭小朝師匠のメッセージが書かれている。まぁ、小朝師匠の著作権があるが、宣伝にもなるから、そのまま書くことにする。
普段あまり耳にすることのない言葉にあふれ、着眼点が面白く、読んでためになる短編小説。そんな作品に強く心惹かれてしまう僕にとって、菊池寛さんは理想的な小説家です。しかも、短時間で書き上げてしまうという才能が素晴らしい。前々から、作品をぜひ落語として口演してみたいと思っていたのですが、ある日、菊池さんが三月六日にお亡くなりになったと知って震えてしまいました。なんと僕の誕生日が三月六日なのです。だからなんなんだと言われたらそれまでですが、勝手に御縁を感じてしまった次第であります。落語を聴いて下さった方が原作に興味をもって、菊池さんの天賦の才能を再認識して頂けたら幸いです。 春風亭小朝
その下に菊池寛と小朝師匠の写真とプロフィールが囲みにある。
菊池寛 １８８８年（明治２１年）現高松市に生まれ、「父帰る」「真珠夫人」など多くの作品を残した作家です。また、ヒューマニズム、リアリズムの作家として多くの読者を持ち、後世の作家たちにも多大な影響を与えました。一方、作家活動以外でも文藝春秋社の設立、「芥川・直木賞」「菊池寛賞」の創設、著作権の擁護、作家の地位向上など、数々の功績があります。
春風亭小朝 落語の世界に新風を吹き込み、人気・実力ともにエース的存在にある人気落語家。１９５５年東京生まれ。１９７０年春風亭柳朝に入門。１９８０年３６人抜きで真打昇進。これまでに、落語界初の日本武道館公演、歌舞伎座三夜、新橋演舞場、京都南座、博品館劇場三十日間連続独演会などを成功させている。２０１４年には、明治座、博多座、新歌舞伎座で「春風亭小朝独演会in三座」を公演。この成果により、平成２６年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。俳優としては、新コマ劇場の座長公演をはじめとして、TV時代劇「三匹が斬る！」の他、NHKの大河ドラマ「篤姫」では近藤忠煕役を、「軍師 官兵衛」では明智光秀役を務める。趣味はクラシック音楽とJAZZで、これまでに全国の八つのオーケストラを指揮、自らのJAZZグループも結成した。また、落語家ユニット〈六人の会〉のリーダー的存在でもある。
こんな春風亭小朝師匠が、祖父菊池寛の作品をシリーズとして落語化してくださるという。チケットは、サンポート高松プレイガイド、アルファあなぶきホール、チケットぴあ、セブンイレブンやローソン、ファミリーマート他にて。
